クーパーＳ　６速ＡＴ変速不良

今回の症状は、Dレンジに入れても前進しません。
Rレンジに入れた時は通常通り動きます。考えられるのはミッション内部不良です。
左の画像はミッションを脱着したもの。
右はコンバーターを脱着しミッションハウジングを外した画像です。

オイルパンとオイルフィルターを外すとバルブボディが見えます。
バルブボディを外した後に油圧通路にエアを入れて各クラッチの動きを確認します。今回の症状は、K1クラッチが破損していると考えられるので特に注意しながら確認作業を行います。
エアを入れた際、直ぐにK1クラッチにエアの漏れが確認出来ました。恐らくこの時点でK1クラッチのOリングに損傷があると考えられます。

オイルポンプを脱着し、B1クラッチアプリリング及びK3ハウジングを脱着します。

次にフロントプラネタリギアを脱着します。
プラネタリギア及びインプットシャフトを外していくと今回の主原因であるK1クラッチハウジングがあります。

B2クラッチアップリーピストンのOリングを交換している画像です。

左はK2クラッチハウジングの画像です。
右は全て外したあと組み付けをし、F1ローラークラッチ及びリアギアまでを組み付けた画像です。

K1クラッチフリクションプレートが熱によって真っ黒に焦げて曲がっています。

K1クラッチハウジングも熱により色が変色しています。
見た目ではわかりませんが歪んでいつ可能性もあるので、このハウジングは交換します。

左はハウジングを組み付けている画像です。
バルブボディを組み付ける前に、各オイル通路にエアを当ててクラッチの作動及びエア漏れがないことを確認します。

左はバルブボディとオイルフィルターを取り付け、最後にオイルパンを取り付けた画像です。
右はオーバーホールが仕上がったものです。